ニキビはほとんどの人が経験するものですがニキビが重度だった部位ではクレーターのようにニキビ跡が凸凹に残る場合があります。このような凸凹のニキビ跡を改善するための低侵襲な方法はないのでしょうか?興味がわきましたので医学論文を参照しながらみていきましょう。
ニキビ跡の分類とそれぞれの改善法
ニキビ跡で顔の皮膚が凸凹になるのはニキビで炎症が起きた毛穴が治るときにコラーゲン繊維が減ってへこんだり、逆にコラーゲン繊維が増殖してしまって盛り上がったりしているからです。当然凸と凹では改善する方法も異なります。
ニキビ跡が凹の場合の改善法
ニキビ跡がクレーター状にへこんでいるものはニキビがあったところの真皮のコラーゲン繊維が減ってなくなっています。つまりコラーゲン繊維を増やしてあげれば肌の凸凹が改善することになります。コラーゲン繊維を増やす作用がある化粧品成分でもっとも定番なのがビタミンCです。このビタミンCはパラベンなど防腐剤フリーの医療グレードが安心だと思います。一方、パラベンなどの合成防腐剤はアレルギーを引き起こしやすい部類の化粧品成分ですので特に敏感肌や乾燥肌など皮膚バリア機能が衰えている人はご注意ください。
このビタミンCとともにダーマローラー(マイクロニードル付き)で肌に小さな針孔を開けて真皮まで到達させていくとニキビ跡が改善します[1]。

ビタミンCとマイクロニードルによるニキビ跡の治療写真。Chawla S[1]
このマイクロニードルで皮膚に小さな穴をあけていく方法はビタミンCなしでも傷の治癒過程でニキビ跡の瘢痕を改善します[3]のであえてビタミンCを使わなくても大丈夫です。医薬品グレードのビタミンCが手に入らない場合も多いと思いますので。
このダーマローラーを使う方法で皮膚に穴を開けるということはリスクとして感染のリスク、メラニン色素が増えてしまい黒くなるリスク、炎症が起きて赤くなるというリスクがあります[4]。
ニキビ跡が凸の場合の改善法
ニキビ跡が盛り上がって凸になっている場合は先ほどの凹とは逆にコラーゲン繊維を減らさなければなりません。盛り上がったニキビ跡を改善する方法に『シリコンドレッシング』という方法があります。シリコンの薄い膜状のテープをニキビ跡に貼りつけておくと保湿と圧迫によって60%~80%の人にニキビ跡の改善効果が認められたという報告があります[2]。
【参考文献】
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Acne scarring: a review of cosmetic therapies. Lanoue J et al., Cutis. 2015 May;95(5):276-81.
- Laser resurfacing risks Mayo Foundation for Medical Education and Research
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