敏感肌の人が気を付けるべき肌荒れや赤みが起こりやすい化粧品成分について

健康な肌の人でも化粧品で赤くなり炎症が出て肌荒れすることも珍しくありませんが、敏感肌の人はさまざまな化粧品で赤くなったりかゆみが生じ肌荒れ(かぶれ)します。化粧品の成分で炎症を起こしやすい成分はあるのでしょうか?この記事では化粧品に含まれる成分のうちアレルギーで炎症を起こしやすい成分を医学論文で検証していきます。

炎症で赤みが起きやすい化粧品とは?

化粧品で肌荒れが起こるほとんどの原因はアレルギー性の炎症です[1]。化粧品で起こるアレルギー性の炎症は軽度ですのであまり心配はないのですが化粧品を使用する人が多いため影響がかなり大きいのです。トップページにも書きましたが、日本では化粧品成分の有害指定成分がなく自分で化粧品について学んで選ばないと皮膚に炎症がおきる化粧品を買うことになります。ヨーロッパでは5000以上の有害指定成分があるのである程度知識がなくても国が肌を綺麗に保ってくれる制度があるのですが日本は完全にカオスな状態です。

アレルギーが出やすい化粧品とは?

アレルギーが出やすい化粧品が実はわかっていましてヘアカラー(毛染め)成分のジアミン化合物は非常にアレルギー性の炎症を起こしやすいことで有名です[2]。続いて香料(芳香剤)ラノリンアルコール(皮膚軟化剤)防腐剤(ホルムアルデヒド、パラベン、Kathon CG)と続きます[2]。日焼け止めの紫外線吸収剤乳化剤などの界面活性剤、ネイルに使われる樹脂も炎症を起こす可能性があります。

敏感肌は皮膚バリア機能が低下している

敏感肌の人などは角質細胞が正常なバリア機能が低下していますのでパラベンフリーはもちろん、香料フリーなどとにかく余計な成分が含まれていない化粧品でないとアレルギーが悪化してしまいます。ですので赤みや炎症を消すためにはこれらの化粧品を疑うことです。

加齢肌や敏感肌、乾燥肌の皮膚はバリア機能が壊れているために分子量が大きくても化粧品成分が浸透しやすいため痒みなどの刺激を感じやすいのですが、クレンジング剤や洗剤など乳化剤(界面活性剤)にいろいろな成分を配合することでも深く浸透するようになります。これは医療では有効な場合がありますが、日常のスキンケアで乳化化粧品(エマルジョン)や合成界面活性剤を毎日使っていると年単位で皮膚バリア機能が低下しますので加齢肌に似た敏感肌や乾燥肌になります。この界面活性剤(乳化剤)の浸透増強作用で本来浸透しない成分が皮膚から浸透して起きたアレルギー事件が『茶のしずく事件』です。乳化剤によって健康な肌では浸透しない大きさの加水分解コムギタンパク分子が皮膚から浸透して免疫細胞に捕獲され小麦アレルギーになったのです。このようにクリームや乳液、洗剤など界面活性剤(乳化剤)で乳化された化粧品類(エマルジョン)は余分な成分が配合されているほどアレルギーのリスクが高くなることが示唆されているので敏感肌の人はエマルジョンは避けた方が肌荒れリスクが減ります。洗剤にしても石鹸でできたシンプルなものを選びましょう。

オーガニックや植物成分だから安心なわけではない

皮膚につけるものすべてにアレルギー反応が出る可能性があるのですからまれですがメイク落とし時に使うクレンジング剤やシャンプー、洗剤に使われている合成界面活性剤自体でもアレルギーが起こります。一方、合成成分と対比されることの多い天然成分はアレルギーを起こさないかといえばそんなことはなく、むしろオーガニックや植物エキスにはさまざまな成分が含まれているので何がアレルギーを引き起こすかわからないというリスクがあるのです。先ほども出た『茶のしずく』で分かるように界面化性(乳化)作用がある化粧品にオーガニックだの植物成分を配合するとアレルギーで炎症になるリスクが高まることがわかります。化粧品のどの成分が自分の肌に合わなかったのか知りたければパッチテストで確認することも可能です[3]。

また、敏感肌や乾燥肌など皮膚バリア機能が低下していると黄色ブドウ球菌が繁殖しやすくなるため毒素によりますます刺激を感じるようになります。

【参考文献】

  1. Allergic contact dermatitis caused by cosmetic products. [Article in English, Spanish] González-Muñoz P et al., Actas Dermosifiliogr. 2014 Nov;105(9):822-32. doi: 10.1016/j.ad.2013.12.018. Epub 2014 Mar 20.

  2. [Skin sensitizers in cosmetics and skin care products]. [Article in Japanese] Minamoto KNihon Eiseigaku Zasshi. 2010 Jan;65(1):20-9.

  3. Topical botanically derived products: use, skin reactions, and usefulness of patch tests. A multicentre Italian study. Corazza M et al., Contact Dermatitis. 2014 Feb;70(2):90-7. doi: 10.1111/cod.12124. Epub 2013 Aug 2.

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