ヘアカラー化粧品(白髪染め・ブリーチング)が肌につくと肌が老化する

老化してくると白髪が増えますのでヘアカラーで白髪を黒く染める人も多いかと思います。髪の毛を染める染料に使われるヘナ(ヘンナ)は接触性アレルギーになりやすい成分として知られています。そこで今回はヘアカラーを洗い流したりおでこや首などに染色剤が付着すると肌のエイジング(老化)が加速するのではないかと考え医学論文を参照しながら考察してみたいと思います。

白髪染めの染料ヘナとは

ヘナは天然植物でインドやエジプトで古来から肌にタトゥーなどで模様を描いたりする染料として使われてきました。

ヘナで模様を描く File:Tell Arab – Frauen beim Hennabemalen 3 Hand.jpg Author: Wolfgang Sauber

そのヘナにはパラフェニレンジアミン(PPD)という物質が含まれておりこれが髪の毛に色を付ける元となる物質です。

ヘナに含まれるPPDは活性酸素を増やす

酸化しやすいオイルを塗ると肌のエイジングが加速することが知られていますが、染色剤であるヘナに含まれるPPDを単独で肌に塗っても活性酸素を増やします[2]ので肌の幹細胞が死んだり分裂しなくなって老化していきます[1]。PPDの分子量は約108で有機溶媒にも溶けるため皮膚から浸透しやすい物質だと考えられ、皮膚内の生きた細胞にも活性酸素ダメージを与えて年齢以上の老化が進むことになります。

さらにヘアカラーで活性酸素を増やす成分として過酸化水素水(H2O2)が入っているものも多く見かけます。過酸化水素水は脱色剤で活性酸素で色素を壊していくため脱色されます。当然、過酸化水素水も活性酸素を増やすため細胞毒性が強く皮膚や粘膜に触れると灼熱感を感じます。さきほどのPPDも過酸化水素水で酸化されて酸化PPDとなりこれが通常のPPD以上に活性酸素を増やして[2]肌のエイジングを加速していきます。つまり、白髪染めやヘアカラーに過酸化水素水が含まれているもののほうがより肌のエイジングが加速すると考えられます。頭皮や肌の毛穴には浅い部位に幹細胞が固まって存在している部位(バルジ領域)があるので白髪染めやヘアカラーを行う際は洗ったときにも頭皮や肌につかないようにしないと逆に白髪が増えることになります。

ビタミンC誘導体を塗ってヘナによる老化を軽減する

ヘナによる白髪染めの肌や頭皮へのダメージを少しでも減らすにはどうしたらよいでしょうか?白髪染めによる活性酸素ダメージは抗酸化力の高い成分をあらかじめ塗布しておくことで肌の老化を抑えられることが知られています[3]。これは紫外線大気汚染による活性酸素ダメージを減らす方法でもありますが、皮膚にビタミンC誘導体を塗布しておくことで肌に浸透してビタミンCを放出する化粧品や美容液を利用するのです。ビタミンC自体が非常に空気中の酸素で酸化されやすいため皮膚に塗布するなら酸化されにくい『ビタミンC誘導体』でないとエイジングケアにはなりませんのでご注意を。

まとめると、白髪染めやヘアカラーに使われるヘナや活性酸素が肌に付着すると活性酸素が増えるため肌の老化を招くということです。

【参考文献】

  1. Implication of microRNA regulation in para-phenylenediamine-induced cell death and senescence in normal human hair dermal papilla cells. Lee OK et al., Mol Med Rep. 2015 Jul;12(1):921-36. doi: 10.3892/mmr.2015.3487. Epub 2015 Mar 13.

  2. The oxidation of p-phenylenediamine, an ingredient used for permanent hair dyeing purposes, leads to the formation of hydroxyl radicals: Oxidative stress and DNA damage in human immortalized keratinocytes. Zanoni TB et al., Toxicol Lett. 2015 Dec 15;239(3):194-204. doi: 10.1016/j.toxlet.2015.09.026. Epub 2015 Oct 9.

  3. The role of the antioxidant ascorbic acid in the elicitation of contact allergic reactions to p-phenylenediamine. Coenraads PJ et al., Contact Dermatitis. 2016 May;74(5):267-72. doi: 10.1111/cod.12535. Epub 2016 Feb 15.

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