細胞間脂質を守るセラミド化粧品の選び方

老化とともに肌が乾燥してきます。肌の潤いを保っているのが角質にある『セラミド』などの細胞間脂質や『PCA(ピロリドンカルボン酸)』などの天然保湿因子(NMF)からなる保湿成分です。加齢でこれらの保湿成分はセラミドやコレステロールなどが作られなくなり減っていくため肌が乾燥します。この記事では肌の潤いを保っている『細胞間脂質』を増やす化粧品について医学論文を参照しながら詳しくみていきたいと思います。

皮膚バリア機能を回復させる化粧品でセラミドを増やす

セラミド配合の化粧品を塗る

細胞間脂質のセラミドを増やしてくれる化粧品にはどのような化粧品があるのでしょうか?単純にセラミドが入った化粧品を選ぶのもセラミドを直接補充するため有効です。ですがセラミドは不飽和二重結合を含むスフィンゴ脂質でありホホバオイルの主成分である『ワックスエステル』のような完全に飽和した脂質と比べると空気中の酸素で酸化しやすいタイプのオイルです。酸化脂質が増えるとニキビのように酸化脂質は炎症と活性酸素を増やして肌荒れやエイジング(老化)を加速する原因です。

セラミドの分子構造 File:Ceramid.svg Author:NEUROtiker

内部からセラミドを増やす

そこでセラミド配合の化粧品を直接塗るのではなく細胞間脂質は皮膚バリア機能が回復すれば自然と増えることを利用し内部から自然とセラミドを増やすために皮膚バリア機能を改善させる方がエイジングケアになります。まず皮膚バリア機能が低下している原因を突き止め皮膚バリアが回復するまで保湿することが必要です。乾燥の原因を取り除き保湿すると自然と皮膚バリア機能が回復してきますのでセラミドも増えてきます。

セラミドを増やすためにはビタミンCが皮膚に不足しているとセラミドが合成されません[1][4]のでビタミン剤を飲んだり肌に浸透するビタミンCを補給するビタミンC誘導体化粧品で皮膚のビタミンC濃度を飽和させることもセラミドを増やすのに有効かと推測されます。

グルコシドセラミド』やセラミドなどのスフィンゴ脂質を食べてもセラミドが増えますが、一方でスフィンゴ脂質の摂取は寿命が短くなることが示唆されています[3]ので塗布くらいでやめておくべきです。ちなみにセラミドを増やしながら寿命も延ばすのが糖質制限ですので覚えておくと良いでしょう。

乳液やクリームのセラミド化粧品について

セラミドを増やす化粧品を選ぶ際に注意点があり、乳化された乳液やクリーム(エマルジョン)を日常的に塗っていると肌のバリア機能を低下させてしまうということです。つける量や乳化剤の種類にもよりますが、簡単に言うとセラミドを補給しながら皮膚バリアを壊している状況ですので、いかがなものかと思います。乳化剤で最も皮膚バリア機能を低下させる能力が高いのが合成界面活性剤で『ラウリル硫酸~』とか『ドデシル硫酸~』などがよく化粧品の乳化剤に使われています[2]。合成界面活性剤は皮膚バリア機能を低下させるだけでなく、生きた皮膚細胞にも活性酸素を発生させて肌の老化を促進するということを知ってエマルジョン化粧品を使うべきです。

【参考文献】

  1. Associations among plasma vitamin C, epidermal ceramide and clinical severity of atopic dermatitis. Shin J et al., Nutr Res Pract. 2016 Aug;10(4):398-403. doi: 10.4162/nrp.2016.10.4.398. Epub 2016 Apr 29.
  2. Skin barrier disruption by sodium lauryl sulfate-exposure alters the expressions of involucrin, transglutaminase 1, profilaggrin, and kallikreins during the repair phase in human skin in vivo. Törmä H et al., J Invest Dermatol. 2008 May;128(5):1212-9. Epub 2007 Nov 15.
  3. Sphingomyelin and ceramide as regulators of development and lifespan. Cutler RG et al., Mech Ageing Dev. 2001 Jul 15;122(9):895-908.
  4. Vitamin C stimulates sphingolipid production and markers of barrier formation in submerged human keratinocyte cultures.Uchida Y et al., J Invest Dermatol. 2001 Nov;117(5):1307-13.

理想的な肌のエイジングケアを実践するために、このサイトで主張してきたエイジングケアの医学知識をすべて満たしたオリジナルブランド『オーソブルーム』を開発しました。合成界面活性剤を使わずパラベンなどの合成防腐剤不使用で、合成着色剤も不使用とエイジングケアの基本を満たしながら洗顔や保湿、クレンジング、ハリを得るためのエイジングケア美容液などをラインアップしました。公式サイトはこちら⇒    
『いつまでも顔やスマイルを健康で美しく保ってほしい』年齢以上の老化をしたくない人のために老化の医学に基づいて開発した無添加エイジングケア基礎化粧品『オーソブルーム™』公式サイト

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする