化粧品に含まれるエタノールは肌に悪いの?

よく化粧品にエタノールが入っているものを見かけますよね?エタノールはお酒に入っているアルコールですが皮膚につけると肌はどうなるのか医学論文を参照しながら考察してみたいと思います。

エタノールが揮発すると乾燥肌になる

エタノールは空気中で蒸発して液体から気体にかわりやすい成分です。お風呂上りの水もそうですが肌に水が付いていると蒸発するときに角質の死んだ細胞をはがしていきます。ですのでお風呂上りには水を良く拭かないと乾燥肌になるのです。これと同じことがエタノール入りの化粧品で起こりますので、エタノール配合の化粧品で乾燥肌になりやすい理由です。

エタノール入り化粧品は細胞毒性がある

また、エタノールも合成界面活性剤と同じく細胞毒性があり炎症を皮膚の細胞に起こします[1][2]。炎症が起きると老化の原因である活性酸素も出ますし、さまざまな『炎症性サイトカイン』という信号物質を放出しますので細胞の機能が劣化したり、細胞の自殺『アポトーシス』を引き起こして細胞の数も減っていきます。皮膚を細胞分裂で増やす幹細胞に活性酸素が増えると細胞分裂が停止しますが修復されない場合もあり永久に分裂を停止してそのまま老化細胞になってしまうことも知られています。その結果、肌のターンオーバーが遅くなったり年齢以上にハリが失われシワが増え肌のエイジング(老化)が進みます

エタノール入り化粧品は皮膚バリア機能を低下させる

このようにエタノールには肌に対して刺激性があるので敏感肌や乾燥肌の人はエタノールが含まれていない化粧品を選ばないと肌に合わない可能性が高くなります。エタノールはそもそも皮膚バリア機能を低下させることで皮膚から浸透しやすくする溶剤です[3]。皮膚バリア機能を低下させるような化粧品は乾燥肌や敏感肌になるためいくら他の成分が魅力的でも肌の正しいエイジングケアの観点からは毎日使うのはあまりよろしくありません。

まとめると化粧品に含まれるエタノールは気化しやすいため角質がはがれやすく乾燥肌になる。また、エタノールは皮膚の生きた細胞にとって毒であり皮膚バリアも低下させる作用があるため肌の老化の原因になるということです。

【参考文献 】

  1. In vitro anti-inflammatory effects of hyaluronic acid in ethanol-induced damage in skin cells. Neuman MG et al., J Pharm Pharm Sci. 2011;14(3):425-37.
  2. Ethanol signals for apoptosis in cultured skin cells. Neuman MG et al., Alcohol. 2002 Apr;26(3):179-90.
  3. Effect of ethanol/propylene glycol on the in vitro percutaneous absorption of aspirin, biophysical changes and macroscopic barrier properties of the skin. Levang AK et al., Int J Pharm. 1999 Apr 30;181(2):255-63.

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