肌の老化を抑える睡眠について

睡眠不足の次の日は目の周りに”くま”ができたり肌がかさついて乾燥しているように感じませんか?睡眠不足が続いても若いころは肌の老化を感じませんが30歳を過ぎてくると睡眠不足が続くと肌の変化を感じ始めます。このことから睡眠と肌の老化とは関連があるのではないかと興味がわいたので医学論文を参照しながら考察してみたいと思います。

肌の老化防止に成長ホルモンが必要

成人でも成長ホルモン(GH)が脳の下垂体から分泌され皮膚や髪の毛の細胞分裂に関係しているため肌の老化防止には必須のホルモンです。成長ホルモンが一番分泌される時間が睡眠中で、深夜2時前後に成長ホルモン分泌のピークがありそのころに深く眠っていなくてはなりません。睡眠には深い睡眠『ノンレム』と浅い『レム』睡眠があります。つまり深夜2時にノンレム睡眠に入っていれば成長ホルモンの作用で肌の細胞が増殖しハリの改善ターンオーバーによる新陳代謝が起こります。ですので綺麗な肌のためには深い眠りに入って成長ホルモン分泌がしっかりなされるために就寝前にお酒やスマホのブルーライトを見るのはやめましょう。

活性酸素を消去するメラトニン

睡眠中は『メラトニン』というホルモンも脳から分泌されています。このメラトニンは体内時計の調整する作用があり、朝しっかりと朝日を浴びることで睡眠中のメラトニン量が増えます。このメラトニンは強力な抗酸化作用がありますので、日中紫外線を浴びたりして増えてしまった活性酸素を消去して肌の老化を防止する作用が考えられます。

横向き寝はしわやたるみの原因

睡眠中に顔が枕で圧迫されている状態で寝ると押し付けられた方向に応じて特徴的なシワが現れてきます。 横向きで寝ると枕で押し付けられて顔面に対して縦にまっすぐなシワが刻まれていきます。顔は皮膚と頭蓋骨をつないでいる靭帯と筋膜(SMAS)があるため、その部位でくびれてしわになるのです[1]。

ですが実際には睡眠中は無意識なので睡眠のポジションを改善することは難しいです。睡眠中にポジションは平均20回変えるとされ、約65%が横向き、30%が仰向け、5%がうつ伏せになります[1]。このうち、横向きとうつ伏せ寝が枕で顔の皮膚が圧迫されるポジションです。年を取ってくると寝返りの回数が減り睡眠中は一定のポジションを取り続けることが増えます[1]。そのため横向きなどで寝ている場合には、枕と顔が圧迫される時間も増えて顔の肌の老化も相まってシワが増えていきます。現在では睡眠中の肌のしわ形成をさけるためにくぼんだ枕もあり、これだと横向きに寝ても顔の肌が圧縮されないで済みます。

慢性的な質の低い睡眠で炎症が増加する

深い睡眠ができると成長ホルモンやメラトニンが十分に分泌されるため炎症や活性酸素を抑えます。ある実験では紫外線で皮膚に赤み(炎症)を与えたところ、24時間後に良好な睡眠をとっている人は回復が早くかったとしています。さらに皮膚の乾燥(皮膚バリア機能の低下)も良好な睡眠をとっている人の方がバリア機能が高かったため潤いがあったとしています[2]。皮膚の乾燥は加齢とともにひどくなるため皮膚の老化現象と考えられています。また、抗炎症能や抗酸化能も老化とともに低下するため浅い睡眠は年齢以上に肌の老化を加速しているといえます。

【参考文献】

  1. Sleep Wrinkles: Facial Aging and Facial Distortion During Sleep. Anson G et al., Aesthet Surg J. 2016 Sep;36(8):931-40. doi: 10.1093/asj/sjw074. Epub 2016 Jun 21.
  2. Does poor sleep quality affect skin ageing? Oyetakin-White P et al., Clin Exp Dermatol. 2015 Jan;40(1):17-22. doi: 10.1111/ced.12455. Epub 2014 Sep 30.

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