肌は炎症で老ける?!炎症源をなくして肌を若く保とう

炎症は免疫で感染などで毒や異物を排除するときに起こり細菌や異物から体を守ってくれる仕組みですが、炎症が起きていると活性酸素が増えるため年齢以上に肌が老化する原因ともなります。この記事では炎症と活性酸素が増えると肌のエイジング(老化)が進むということを医学論文を参照しながら考察してみたいと思います。

なぜ炎症で肌が老化するのか?

老化が進む最も大きな原因は活性酸素による身体の酸化です。よく「サビない肌でアンチエイジング」というように老化を表現するのにサビを使ったフレーズがありますが、老化が進むのは炎症が起きて活性酸素が増え肌の細胞や組織を酸化しているからです。

炎症をまき散らし活性酸素を増やすものは周りにたくさんありますが、分かりやすい例として、例えば肥満や歯周病は炎症源ですし、タバコ(喫煙)は体内にニコチンや窒素酸化物、ダイオキシン多環芳香族炭化水素などの毒物を自分や周囲の人たちにもまき散らします。その結果として皮膚の毛細血管まで炎症が起こり活性酸素が発生し皮膚を増やす幹細胞が活性酸素でDNAダメージが起きるため老化細胞化したり真皮のコラーゲン繊維や細胞を減らしていくことになります。

もう一つの例として地表に降り注ぐ紫外線のUVAやUVBどちらも肌に炎症を引き起こし活性酸素を増やします。炎症が起こるとコラーゲン繊維を溶かすMMPとか、血管内から免疫細胞『好中球』が現れ弾性繊維を溶かすエラスターゼといった分解酵素が分泌されるため年齢以上にハリが無くなりシワが増えていきます[1]。さらに近年、MMPでも弾性繊維が溶けることも報告されています[2]。弾性繊維やコラーゲン繊維が溶かされて減ると、その減ったところに弾性繊維症という硬い弾性繊維の塊ができ牛皮のような肌質になってきたり、不規則なコラーゲン繊維ができたりするためハリがなくなり老化した肌に近づいていくのです。

また、紫外線を浴びると肌のターンオーバーが遅れシミの元となるメラニン色素が上皮内に蓄積してしまい、メラニン色素を作っている『メラノサイト』も活性酸素で機能がおかしくなるとメラニン色素が出っぱなしになりシミになります。

クレンジングやシャンプーでも炎症が起きる

市販の多くのクレンジング剤やシャンプーは合成界面活性剤でできています。合成界面活性剤は皮膚から6mm程度も浸透し生きた細胞にも活性酸素と炎症を起こすため細胞毒性があることが知られています。肌のボリュームが減るため合成界面活性剤で顔や体を洗っている人の皮膚は薄くなり毛穴が広がったように見え、肌のハリも衰えるのです。

加齢とともに体内の炎症レベルが上がっていきますがその原因の一つに皮膚バリア機能の低下と皮膚炎症があります[3]。ただでさえ加齢で炎症と活性酸素が増えていくのに合成界面活性剤で皮膚バリアを壊し、浸透して細胞毒性でさらに炎症を引き起こすスキンケアはエイジングケアの観点からはおすすめできません。

こうして炎症と活性酸素で細胞を増やす幹細胞のDNAがダメージを受けると分裂しなくなってしまいます。傷が回復すれば分裂を再開しますがそのまま永久に停止してしまうことも知られています。分裂しなくなった幹細胞は老化細胞そのものですので新たに炎症性サイトカインやMMPを分泌するようになります。この現象は『SASP』と呼ばれ、周囲の細胞まで活性酸素と炎症で老化させてしまうため老化の原因としてアンチエイジング医学のターゲットになっています。

もう一つ皮膚の活性酸素ならびに炎症リスクを上げるのがパラベンなどの合成防腐剤です。合成防腐剤も皮膚から染み込んで尿から排泄されますが、合成防腐剤の尿中濃度が高いほど体内の炎症と活性酸素レベルも高いという相関関係があります。

あと気を付けることとして肥満と歯周病は慢性炎症源ですので糖質制限してダイエットしたり定期的に歯のクリーニングにいって口腔内衛生を保ちましょう。

【参考文献】

  1. Ultraviolet radiation and skin aging: roles of reactive oxygen species, inflammation and protease activation, and strategies for prevention of inflammation-induced matrix degradation – a review. Pillai S et al., Int J Cosmet Sci. 2005 Feb;27(1):17-34. doi: 10.1111/j.1467-2494.2004.00241.x.
  2. Matrix metalloproteinase interactions with collagen and elastin. Van Doren SRMatrix Biol. 2015 May-Jul;44-46:224-31. doi: 10.1016/j.matbio.2015.01.005. Epub 2015 Jan 17.

  3. Epidermal Dysfunction Leads to an Age-Associated Increase in Levels of Serum Inflammatory Cytokines. Hu L et al., J Invest Dermatol. 2017 Jun;137(6):1277-1285. doi: 10.1016/j.jid.2017.01.007. Epub 2017 Jan 20.

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