毛穴を目立たせないスキンケアについて

毛穴は加齢とともにハリがなくなり重力に負けて目立ってきますので成人でも気になっている人が多いと思います。この記事ではなぜ毛穴が目立ち広がるのか原因と対策を医学論文を参照しながら考察してみたいと思います。

皮脂分泌が多いと毛穴が広がる

ホルモンの影響で思春期のころは皮脂分泌が旺盛ですのでニキビになった人も多いのではないでしょうか?毛穴は皮脂を肌の外に排泄するための出入り口でもありますので皮脂腺が大きく発達していると毛穴が目立つようになります[1]。大人でも『脂性肌』とか『オイリー肌』といった皮脂が多い人も毛穴が目立ちます。

皮脂腺が発達して毛穴が目立つ原因となるスキンケアがあり、クレンジング剤やシャンプーなどに多用されている『合成界面活性剤』です。合成界面活性剤とはシャンプーやクレンジング剤、台所の洗剤に使われる成分で、油汚れを落とすだけなら非常に効率がよい洗剤です。合成界面活性剤は水道水で油落としの力(界面活性作用または乳化作用)が衰えないため毛穴の皮脂は根こそぎなくなって逆に皮脂腺を発達させて皮脂分泌を増やしてしまうのです。ニキビができるとサッパリするためやってしまいがちですが毛穴に蓄えられている皮脂は一気になくなると逆に皮脂腺を発達させ、かえって皮脂分泌を増やそうとするので気を付けましょう。

鼻の角栓ケアの方法

また、鼻にできやすい角栓は毛穴の中で角質と皮脂が年輪のように固まったものですので肌の角質が増殖したり皮脂分泌が多くなると角栓ができやくなります。角栓が空気中の酸素で酸化すると毛穴が黒くなるため『いちご鼻』と呼ばれ毛穴がより目立ちます。

この鼻の角栓を少しでも目立たなくするためにはあせらず長期間かけて綿棒やコットンにホホバオイルを含ませて撫でるように浮かしていくことです。ピンセットやテープなどで角栓除去をすると即効性がありますが肌に物理的刺激を与えてしまうため角質層が厚くなって角栓ができやすくなったり毛穴周りにメラニン色素が沈着してよけいに毛穴が目立つようになります。また、洗顔するときもごしごしこすると角質が厚くなって角栓ができやすくなるため泡洗顔をした方が毛穴がを広げない洗顔法と言えます。このような機械的刺激は特に毛穴周りのメラニン色素を増やすためより毛穴が目立つ原因でもあります。

皮脂を増やす食べ物

食事を見直すことも皮脂を減らすために重要です。以下に述べる皮脂を増やしてしまう食べ物を減らしていくことで皮脂分泌が少なくなっていきます。

皮脂を増やす3大食べ物は

  1. 糖質
  2. ミルク(乳製品)
  3. トランス脂肪酸

です。

これらはすべてmTOR(エムトール)という栄養が豊富な時に働くタンパクのスイッチをオンにするために皮脂分泌が増えます。皮脂が多くて悩んでいる人はまずこれら糖質と乳製品、揚げ物・ポテト類は減らすことを実行しましょう。いくら化粧品で毛穴ケアを頑張っても食事の改善をしないといつまでたっても皮脂分泌が多いままで毛穴が広がりっぱなしです。

ハリが失われて毛穴がたるむことで毛穴がのびて目立つようになる

頬で分かりやすいですが老化して皮膚のハリが衰えて皮膚がたるむと毛穴も縦長で重力方向にのびた毛穴になって開いていきます[1][6]。皮膚のたるみは真皮にある弾性繊維が形状記憶性能を失っていくことで起こり肌が重力に負けて元に戻らなくなくなってきます。当然毛穴も重力方向にのびますから毛穴が目立つ原因となります。ですのでたるみとともに目立ってくる毛穴の開きは活性酸素による肌の老化を防ぎ、肌の弾力性を回復させるような化粧品を使いましょう。

紫外線や大気汚染物質による酸化対策をしよう

紫外線や大気汚染物質の微粒子による活性酸素の発生で肌のたるみや角栓が酸化して毛穴が目立つ原因になりますのでUVケアや活性酸素消去も大切になります。紫外線を物理的に遮断する日傘やフェイスガード、紫外線を吸収するビタミンE誘導体活性酸素を消すビタミンC誘導体を使うことで外出時に毛穴の目立ち対策になります。紫外線は肌の真皮に含まれる弾性繊維を壊して元に戻る力を失わせます。大気汚染物質には光学オキシダントである窒素酸化物や酸化鉄、ダイオキシンなど肌のエイジング(老化)を加速する微粒子が浮遊して皮膚に付着して活性酸素を増やしますので外出時の活性酸素対策や帰宅時の洗顔がエイジングケアに大切になるのです。。

毛穴を広げたくなければ合成界面活性剤は少しづつ減らすべき

ほとんどの市販のクレンジング剤やシャンプーは合成界面活性剤できています。ラウリル硫酸ナトリウムに代表される合成界面活性剤は皮膚から約6mm浸透し生きた細胞に毒性があるため活性酸素で細胞が減っていき表皮も真皮も薄くしていきます。

当然、真皮の弾性繊維を作っている線維芽細胞も機能が衰えたり数が減っていくためたるんで毛穴が目立つことになります。さらに、先ほども述べたように合成界面活性剤は細胞毒性があり、市販の化粧品や美容液など皮膚に塗布するものは特に毛穴から入っていきやすいため特に毛穴周りの細胞や組織のボリュームが少なくなっていきます。そのため毛穴が漏斗状にくぼんで毛穴も目立ってくるのです。これを『漏斗状毛穴』といって合成界面活性剤の細胞毒性を表すものとして有名です。

合成界面活性剤は皮膚を萎縮する

当然毛穴周囲がくぼむ(漏斗状毛穴)ため毛穴も目立ってくることになります。クリームや乳液など乳化させた化粧品(エマルジョン)にも合成界面活性剤が含まれているものが多くありますので毛穴目立たなくしたいならあまり使わないことをおすすめします。

保湿液の活用

黒ずんだ毛穴があったということは毛穴周囲に炎症が起きていたということですのでダメージを受けて弱った肌の炎症を抑え保湿することもたるみを抑える毛穴ケアの一つになります。慢性的な炎症が起こっていると活性酸素が増えるため肌の老化の原因になるからです。保湿剤を選ぶ際んはホホバオイルのような酸化しにくいオイル成分を選ぶことです。ホホバオイルには天然の抗炎症成分も含まれるため[8]、炎症が起きている黒ずんだ毛穴ケアにも有効なクレンジングオイル/保湿剤です。

毛包が成長して大きくなっている時期は毛穴が目立つ

毛には毛周期といって成長サイクルがあります

毛周期

このうち、毛穴がもっとも目立つのが『成長期』にある期間です。この時期は毛を毛根で包んでいる『毛包』がかなり発達していますので毛穴もサイズが大きくなっています[5]。わかりやすいのが髪の毛の毛穴と肌の毛穴を比べると圧倒的に髪の毛の毛穴の方が大きいことで毛穴のサイズと毛の関係がわかります。毛が成長して毛穴が目立ってくることに対してはやはり脱毛で毛包を小さくする方法があります[4]。

女性では黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌とともに生理でニキビやかゆみが出る

その他、毛穴が広がる原因として、女性は生理で排卵期から黄体ホルモン(プロゲステロン)が増え毛穴が広がる[2]ためその時期に吹き出物として毛穴の目立ちに気が付くこともあるかと思いますが通常の生理のサイクルの伴う皮膚の反応です。このプロゲステロンによる女性の吹き出物ができる原因は皮膚バリアの低下と皮膚免疫の低下が原因とされています[8]ので、吹き出物ができやすい成人の女性のエイジングケアとして皮膚バリア機能を低下させないことと皮膚免疫を高めるスキンケアに変えることが有効と考えられます。つまり、乳化剤、特に合成界面活性剤でできた洗顔フォームやクレンジング、シャンプー、乳液やクリームなどの化粧品を減らして皮膚バリア機能や免疫機能を保ち、パラベンやフェノキシエタノールなどの合成防腐剤による悪玉菌である黄色ブドウ球菌の変異を減らすことが吹き出物が出やすい女性のエイジングケアの基本だと考えます。

【参考文献 】

  1. Facial Pores: Definition, Causes, and Treatment Options. Lee SJ et al., Dermatol Surg. 2016 Mar;42(3):277-85. doi: 10.1097/DSS.0000000000000657.

  2. Sebum output as a factor contributing to the size of facial pores. Roh M et al., Br J Dermatol. 2006 Nov;155(5):890-4.
  3. Sodium L-ascorbate enhances elastic fibers deposition by fibroblasts from normal and pathologic human skin. Hinek A et al., J Dermatol Sci. 2014 Sep;75(3):173-82. doi: 10.1016/j.jdermsci.2014.05.011. Epub 2014 Jun 11.

  4. Enlarged facial pores: an update on treatments. Dong J et al., Cutis. 2016 Jul;98(1):33-6.

  5. Facial Pores: Definition, Causes, and Treatment Options. Lee SJ et al., Dermatol Surg. 2016 Mar;42(3):277-85. doi: 10.1097/DSS.0000000000000657.

  6. Sebum, acne, skin elasticity, and gender difference – which is the major influencing factor for facial pores? Kim BY et al., Skin Res Technol. 2013 Feb;19(1):e45-53. doi: 10.1111/j.1600-0846.2011.00605.x. Epub 2011 Dec 28.
  7. Anti-inflammatory effects of jojoba liquid wax in experimental models. Habashy RR et al., Pharmacol Res. 2005 Feb;51(2):95-105.
  8. The menstrual cycle and the skin. Raghunath RS et al., Clin Exp Dermatol. 2015 Mar;40(2):111-5. doi: 10.1111/ced.12588. Epub 2015 Feb 11.

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